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更新日:2024.02.05
版下作成とは?作成時に知っておくべきポイントや外注する際のステップを詳しく解説します!
ポスターやチラシなどの制作を検討している方で、「版下という言葉になじみがない」「外注する場合の流れがわからない」という方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、版下作成で知っておきべきポイントや版下作成を外注する際の5つのステップについて解説します。また、版下作成でよくある質問についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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版下作成とは?
版下作成とは、印刷する際に必要な印刷用データを制作する工程です。具体的には、広告やパンフレット、雑誌、書籍などの印刷物において、最終的な印刷に先立ってデザインやレイアウトを固め、文字や画像などの要素を配置し調整する作業を指します。
この版下作成の品質により、最終的な印刷物の品質が左右されるため、印刷物を制作する過程において非常に重要なプロセスであると言えます。
版下作成におけるデジタル化の流れ
版下作成のデジタル化により、印刷プロセスは根本的に変化しています。従来の版下作成は、手作業によるもので、時間がかかり修正も困難でした。しかし、DTP(デスクトップパブリッシング)の普及により、作業の速度と精度が飛躍的に向上し、複雑なデザインも容易に作成できるようになりました。
また、デジタルファイルの形でデータを保存・管理できるため、再利用や修正が簡単になり、効率的な印刷作業が実現しています。
今ではこのDTPをはじめとするデジタル化の流れは、印刷業界における生産性とクリエイティビティの向上に大きく貢献しています。
版下作成で知っておきべき3つのポイント
次に、版下作成で知っておくべきポイントについて解説します。
- DTPとは?
- DTPデザイナーの必要性
- DTPに必要なソフト
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.DTPとは?
DTPとは(Desk Top Publishing)を略した言葉で、パソコンを使用して印刷物のデータを制作するプロセスを指します。日本では「机上出版」や「卓上出版」とも呼ばれています。
この概念は、現在のアドビシステムズの前身であるアルダス社の創業者、ポール・ブレナードによって提唱されました。従来のアナログ制作方法とは異なり、DTPはパソコンやページレイアウトが可能なデザインソフトウェアの普及とともに発展し、幅広く利用されています。
>(あわせて読みたい)DTPって何?意味や印刷物制作フローを知ってデザインスキルアップしよう
2.DTPデザイナーの必要性
DTPの普及により、印刷物の制作が従来よりも速く、手軽にできるようになりました。しかし、誰でも簡単に高品質な印刷物を制作できるわけではありません。
DTPの制作には、専門的な知識と技術が必要で、デザインのルールを理解しておかなければなりません。
たとえば、線幅が0.1mm(0.3pt)未満の場合、印刷時にかすれるリスクがあり、読みにくい印刷物になるおそれがあります。
このような専門的な作業は、「DTPデザイナー」や「DTPオペレーター」と呼ばれる専門家がデザインからDTPまで一貫して担当するのが一般的です。
3.DTPに必要なソフト
DTP制作にはいくつかの主要なソフトウェアが使用されます。デザイナーによってソフトウェアの選択が異なるため、外部にDTP作業を委託する場合、使用ソフトの確認が重要です。以下に主なソフトウェアを紹介します。
- Adobe Illustrator
イラストや図を描くためのソフトウェアで、デザイナーの間で広く使用されています。
パンフレットやポスターなどのデザインからレイアウトまで制作する場合があり、最終データは「Aiデータ」として納品されます。
- Adobe Photoshop
写真の加工に特化したソフトウェアで、画像編集に優れています。
写真合成やCG、イラスト作成などに広く使用されています。
- Adobe InDesign
DTPのレイアウトソフトウェアとして一般的で、ページ数の多い冊子や書籍のデザインに適しています。
ページの配置やレイアウト設計が容易で、PhotoshopやIllustratorとの高い互換性があります。
- Adobe Acrobat
多種多様なソフトウェアで作成されたデザインをPDFに変換するツール。
これにより、パソコンの互換性に関係なくデータの確認・印刷ができるようになります。
- Quark Xpress:
InDesignと同様にDTPのレイアウトが可能なソフトウェアで、使いやすく安定しているため、DTP業界で広く支持されています。
近年はこういった専門ソフトウェアを使用しなくとも、自分でポスターデザインやDMデザインがテンプレートから選んで作れるCanvaや Adobe Expressを使用している方も多くなりました。
しかし、印刷用の版下データを作成するとなると専門的なルールがあり、そのままだと印刷できないことが多々あるため、専門ソフトを使えることは必須条件となるでしょう。
版下作成を外注する際の5つのステップ
次に、版下作成を外注する際のステップについて解説します。
- ステップ1. 版下作成が必要なものを明確にする
- ステップ2. 外注先を選定する
- ステップ3. 外注先から見積もりを入手する
- ステップ4. 制作期間と費用について確認する
- ステップ5. 制作を依頼する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
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ステップ1. 版下作成が必要なものを明確にする
版下作成を外注化する場合は、まず印刷物の種類と目的を明確にし、デザインと版下作成の外注要否を決定します。
印刷ページが少ない場合は、デザインのみ社内で作成し、版下作成のみ外注化する選択肢もあります。
ただし、商品パッケージなどデザイン重視の場合は、費用が高くなる可能性もあるため、予算と制作期間を事前に設定しておきましょう。
ステップ2. 外注先を選定する
外注先を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてください。
- DTPデザインの専門性
候補となる業者がDTPデザインを主な事業としているか確認する。
DTPに特化した業者は、専門的な知識と経験を持っているため、より高品質な成果物が期待できる。
- ポートフォリオによる実績
過去の実績やデザインのテイストを確認する。自社の求めるスタイルや品質に合致するかが重要となる。
- 担当者との相性
スムーズなコミュニケーションが可能な相手か、また実際に作業を担当する人材を事前に確認する。
事前にこれらの項目をチェックしておけば、自社のニーズに合致した業者の選定が可能になります。
版下作成は、印刷物の制作において重要なプロセスであるため、外注先の選定は慎重に進めるようにしてください。
ステップ3. 外注先から見積もりを入手する
外注先の候補へ依頼したい内容を相談します。打ち合わせ後に、見積書の提示があるため、各項目について確認するようにしましょう。デザインから印刷まで全体の制作工程を依頼する場合は、以下の内容の確認が必要です。
- 企画制作費(ディレクション費)
- デザイン費
- 版下デザイン費
- 印刷費
- その他追加費用(撮影費や画像素材の購入費など)
企業に依頼する場合は、ワンストップで企画から印刷まで引き受けてくれるのが一般的であるため、版下のみの外注は難しい場合があります。一方、フリーランスに依頼する場合は、版下のみを部分的に外注できるため、費用を抑えることが可能です。
ステップ4. 制作期間と費用について確認する
見積書の内容について確認した後、最終的な制作期間や費用について協議します。双方がこの内容に合意した場合のみ、正式な契約が締結されます。
この契約は、版下の制作をスムーズに進め、期待される品質とスケジュールに即した納品を保証するための重要なプロセスです。このプロセスは、版下作成の品質を左右するため、慎重に進めるようにしてください。
ステップ5. 制作を依頼する
制作期間と費用の承認ができたら、実際に版下の制作を依頼します。
この段階では、要求される細かな仕様を丁寧に伝達し、受注側が依頼内容を完全に理解しているか確認するようにしましょう。
さらに、制作途中で生じうる疑問や変更点に迅速に対応するため、コミュニケーションの方法をあらかじめ定めておくことが大切です。このようにして、双方の理解と協力のもと、スムーズで質の高い制作プロセスを実現してください。
ステップ5. 制作を依頼する
版下作成を外注に依頼する場合の費用相場は?
版下作成を外注する際の費用相場は、印刷物の種類により異なります。
たとえば、A4サイズのチラシカラー片面デザインの場合、クラウドソーシングサービスでは約8,000円〜50,000円程度が相場です。
制作業者へ依頼する場合は、費用は15,000円〜50,000円程度となり、これはデザイン代のみで印刷代は含まれていません。もし、業者へ依頼する場合は、過去の実績を参考にしてみてください。
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まとめ
この記事では、版下作成で知っておきべきポイントや版下作成を外注する際の5つのステップについて解説しました。
版下作成は、印刷加工において品質を左右する非常に重要なプロセスです。そのため、チラシやポスターなどのデザインにこだわりたい場合は、外注先へ依頼するのがおすすめです。
ぜひ、この記事を参考に、版下作成を外注する場合のステップについて理解してください。
キンコーズの「DTPセンター」は、社内で認定された高度な専門技術を持つDTPオペレーターによって構成されています。このチームは、データ作成に関する高度なニーズに対応し、最適な印刷や入稿方法を提案することで、プリントマネジメントにおける業務改善を積極的にサポートします。
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